4 竹内代表理事の講演活動等

(1) 代表理事所感

   東日本大震災について改めて思うこと  ~13回目の3.11を迎えるに当たって 

                                                      竹内 直人

                                                            NPO法人災害時警友活動支援ネットワーク代表理事

                                                            発災時宮城県警察本部長

 

 平成23年(2011年)3月11日。東日本大震災の発生。そして、その後の長い、長い苦闘の日々。あの当時は、組織一丸となって、最善を尽くしたつもりだった。しかし、後から思えば、ああすべきだった、こうできたかもしれない。いまだに、このような悔恨に似た思いを拭い去ることができない。その最たるものが、14名もの宮城県警察職員が殉職したことである。ここに、改めて、謹んでご冥福をお祈り申し上げる。彼らを含め、万余の方々が、尊い命を落とした。心からお悔やみを申し上げたい。

 

 あれから13年になる。13回忌は昨年だったが、今年の8月8日は99回目の四十九日に、11月16日は「五千日法要」(注:通常はそういう法要はない)の日に当たる。供養のための日数計算なので、我田引水の極みだが、こじつけであっても、節目意識を持ちつつ故人をしのぶ年にしたいと思う。

 

 2015年の退官後、「警察謝恩伝道士」と称して、30以上の都道府県警察に赴き、講演の形で、あの時痛感した苦い教訓をお伝えしてきた。あの筆舌に尽くしがたい現場の苦労を無駄にせず、次の大災害への対応につなげるにはどうすればいいか。自分なりに痛感した教訓を語ることで、お世話になった全国警察の皆様にご恩返ししたい。手前味噌ながら、これは一種の使命である。そのような思いで、各都道府県警察だけでなく、一般の皆様に対する講演も含めて、「語り部」活動を行ってきた。そして、2年くらい前からは、講演だけではなく、実際の災害対応に貢献できる行動に結び付け、社会実装にまで高めたいと感じるようになった。特に、一昨年秋に退官した櫻澤健一氏に対する慰労の席で、大震災の思い出話を語り合ううち、強く社会実装を意識するに至った。その後、先輩を含む多くの仲間にお声がけした結果、関東大震災100年の節目に当たる昨年9月に、当NPO法人(サンポッド)の設立に至ったところである。

 

 今年の3.11は、サンポッド代表理事として初めて迎えることになるのだが、その意味では、特別に意義深い感がある。皆様の絶大なる支援の下で、サンポッドを始めた以上、もはや後戻りはできない。3.11を機に、自分自身を更に叱咤激励しつつ、特別な「鎮魂の日」というだけでなく、日本警察の、更には日本社会全体の災害対策の水準向上に微々たる形ででも貢献していくことを誓う日にしたいと思っている。

 

 例えば、災害時の警察活動には、自治体の活動と密接な関連を有するものも多いが、残念ながら、警察と自治体の連携は、まだ十分とはいえない面も見られる。自治体の役割とされる遺体安置所の設置・運営、遺族対応や、行方不明者情報の収集・公表等は、警察が行う捜索、検視・身元確認等と極めて密接な関連があり、13年前の宮城県警は、本来、市町村がやるべきところも含め、先回りして、試行錯誤で実施した。こういった領域では、大災害対応を経験した警察OBの知見を活用できるのではないか。その際、警察OBたるサンポッド会員を自治体側に派遣するという選択肢(警察と市町村のリエゾン役)もあり得るのではないか。このほか、大規模・長期の応援部隊派遣を受け入れる際のロジ機能も、多忙な現役警察職員に対して、経験豊富な警察OBがもっと支援できる領域と思われる。

 

 我々は、各種災害対策の中で、以上のような形態のように、あるいは検討・準備がまだ不十分かもしれない分野を見出し、そこに警察OB等の「警友」の知識・経験を投入して、我が国の災害対策水準の更なる向上に貢献したいと考える。そのために、機会があれば、大災害を見据えた訓練(特に自治体と連携して行う訓練)や勉強会の際に、サンポッド会員である警察OB専門家を派遣したいと願っている。また、どういう領域の活動において、現役側のニーズと警察OB側のシーズがマッチするか、調査研究も行う予定である。その一環として、現役の皆様のご協力の下、災害対応に従事した経験のある職員に対するインタビューも計画・実施していきたい。牽強付会ではあるが、サンポッドの事業を実施・継続・拡充することが、大震災でなくなった方々への一種の供養につながると信じている。

 

 一方、サンポッドの人的基盤・財務基盤は、まだ十分ではない。1月の能登半島地震の際も、一部マスコミから会員専門家を派遣したかどうか、問い合わせを受けたが、とてもまだ具体的な活動を展開できる段階には達していない。今後、OBを含めた全国警察の支援を受けながら、事業展開を本格化させていきたいと考えているので、皆様、ぜひ我々にお力をお貸しください!

 

 結びに、東日本大震災や各種災害で被災された全ての方々に対し、改めて、心よりお見舞い申し上げるとともに、今後は、各種被害の頻度や程度が、いくらかなりとも軽少となることを心の底から願いつつ、雑文の締めとさせていただきたい。お読みいただいたことに謹んで感謝申し上げる。

(2)代表理事の講演活動

富山県警察における講演活動(令和6年4月22日) 

警視庁(練馬警察署)における講演活動(令和6年4月17日) 

佐賀県警察における講演活動(令和6年4月12日) 

徳島県警察における講演活動(令和6年2月6日) 

災害危機管理セミナー(沖縄県)における講演活動(令和6年1月20日)

一般財団法人浩志会における講演活動(令和5年11月7日)

ぼうさい国体における講演活動(令和5年9月17日) 

京都府福知山警察署における講演活動(令和5年9月6日)